1. 環境問題を考える

河岸通りから海を守るためにできること!

川の声を聞け!くらげからのSOS

河岸通りに沿って流れる堀川には、毎年沢山のクラゲがやってきます。「気持ちが悪い」という声もありますが、海の中の異変は河にも届き、その様子を敏感に察知するのが河岸通り会だったりします。クラゲが大量発生しているのは、海からの SOS なのでした。
クラゲが大量発生する理由に、魚の乱獲やプラスチックごみが原因ではないかと言われています。

クラゲが教えてくれる環境問題

最近、世界中の海でクラゲが大量発生していることが問題になっています。その原因のひとつが プラスチックごみ です。なぜプラスチックごみがクラゲを増やしてしまうのか、3つの理由をわかりやすく説明します。

ゆるキャラタマスダレを乗せたクラゲタマゲちゃん 横浜市中区元町にある元町河岸通り会

クラゲの赤ちゃんのベッドに…

クラゲは「ポリプ」という赤ちゃんの状態で、海底の岩や海藻などにくっついて成長します。しかし、海にプラスチックごみが多いと、ポリプがそのごみに付着してしまい、クラゲの繁殖が進みやすくなるのです。
特にペットボトルの破片や発泡スチロールは、ポリプがくっつくのに適した表面を持っているため、本来クラゲが増えないはずの場所でも繁殖が進んでしまうことがあります。

クラゲを食べる生き物が減ってしまう!

クラゲには、ウミガメやマグロ、カツオなどの天敵がいます。しかし、プラスチックごみが海に増えると、これらの生き物がクラゲと間違えてプラスチックを食べてしまうことがあります。
例えば、ウミガメは海に漂うビニール袋をクラゲと間違えて食べてしまい、消化できずに死んでしまうことがあります。クラゲを食べる生き物が減ると、当然クラゲは増え続けてしまいます

クラゲのごはんが増えてしまう!

プラスチックごみの表面には、小さな微生物(バクテリア)が付着しやすく、それが分解されると窒素やリンといった栄養素が海に放出されます。この栄養分によって、クラゲのエサとなるプランクトンが大量に発生し、クラゲが成長しやすくなるのです。つまり、プラスチックごみは間接的にクラゲのエサを増やし、クラゲが異常発生しやすい環境を作ってしまうのです。

みんなで守る、きれいな町と海

- あなたのひとつの行動が未来を変える-

元町河岸通り会では、ゴミ拾いアプリ『ピリカ』を活用し、町から川、そして海へとゴミが流れ込まないように活動しています。道に落ちた缶やペットボトル、タバコの吸い殻がそのまま川に流れ、ついには海へ──そんな未来を変えるため、今日も一つひとつ拾い続けています。

もし、あなたが手に持ったゴミをちょっとだけ気にかけて、ゴミ箱に捨てる という行動を選んでくれたら、それだけで海の環境を守ることにつながります。

路上での喫煙やポイ捨ては、町の美しさを損なうだけでなく、風に飛ばされ、やがて川へ、海へと流れていきます。そして、大量発生したクラゲ(タマゲちゃん)が「こんなにいっぱい!もういらないよ!」と投げ返してくるかもしれません。

「気づいた人から、できることを!」

いつもの道を、もっと気持ちのいい場所に。あなたの小さな行動が、町と海の未来を変えます。
ご協力、よろしくお願いします!